大会というものを、時間の概念で考えたことはあるでしょうか?

大会とは一番強い人を決めるイベントですが、
正確にはその"時点"で一番強い人を決めるものです。

前年の世界チャンピオンであっても、重要なのは"そのとき"強いかどうか。
会計を学んだ人なら、決算日と同じだといえばわかりやすいかもしれません。

この記事では、大会における時間の概念の重要性を2つの例で解説します。


●メタゲームの静止点
メタゲームには流れがあります。

強いカードが収録されれば使用者が現れます。
それが水タイプなら、そのデッキを抑えるために草タイプのデッキが出てくるかもしれません。
草タイプが水タイプのデッキを根絶させれば、炎タイプのデッキが活躍する余地が生れます。
しかし、炎が増えればまた水タイプのデッキが出てきそう。

この例では、メタゲームは時間を追って変化しています。

水 → 草 → 炎 → 水

メタゲームが最終的にどこに着地するか、ここでは重要ではありません。

重要なのは、大会は上記のどこかの時点で行われるということです。

草タイプが流行る前に炎タイプを使えば、当然水タイプに負けてしまいます。
仮にメタゲームの流れを正確に読む力を持っていても、
大会当日にメタゲームがどの地点へ進んでいるかを予想しなければ意味がないのです。


●プレイヤーの状態
メタゲームと同じことがプレイヤーである人間にもいえます。
人間は、体調も精神も常に変動しています。

大会当日がコンディションのピークになるよう、調整しなければなりません。

わかりやすい例は、「大会の前日は早く寝よう」です。
単純ですが、大会当日のコンディションを整える試みです。
スポーツ選手などは、こういったことを高度に行っているのでしょう。

一方、成長速度という観点もあります。
未来にチャンピオンになる運命のプレイヤーがいたと仮定して、しかし最初からトップの実力を持っているわけではありません。
その大会にときは、まだ十分な実力がないかもしれません。
当日の実力が足りないとわかっていれば、実力がないなりの戦い方を考えることができます。

参考:レーリーさんによる「弱者の戦術~なぜ2回目のTAを取ったのか」
http://ririrere1214.diarynote.jp/201606242324474570/

2つの例を挙げてみました。
もっと単純に、デッキを作る時間が足りないこともあるかもしれません。

TCGや将棋などの思考型ゲームは、起こり得る盤面のパターンが有限です。※
天文学的な数ではあるものの、最適な解を総当り的に探すことが理論上は可能です。

そのため、ゲームにおける強さは「現実的な時間内に解を見つける力」、つまり早さだとする考え方もあるようです。
※デッキ枚数に上限がないゲームは、その限りではありませんが

上記は1ゲームの話ですが、規模を大会に変えても同じことがいえるでしょう。
大会当日までに、大会の時点で、もっとも強いプレイヤーになること。
そういう考え方を、取り入れてみてはいかがでしょうか。

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