今回は、記事の紹介と部分反論をお届けします。
反論にはネガティブなイメージをありますが、議論を健全に進めるためには必要不可欠です。
海外の著者なので、伝わらないのが残念ではありますが。

取り上げる記事は、Erik Nanceさんが公開し、うきにんさんが日本に紹介したプレイスタイルについての考察です。
うきにんさんが記事を公開したのはつい最近ですが、既に読まれた方も多いのではないでしょうか。
http://ukinins.diarynote.jp/201412082131239875/


詳細は翻訳記事か原文を読んでもらうとして、著者の主張をざっくりまとめてみました。

1. プレイスタイルはデッキ選択に現れる
2. 対戦中は正しいプレイとミスプレイがあるのみで、その違いをプレイスタイルと表現するべきではない

例えば、攻めるのか守るのか。
そういった姿勢はデッキ選択で既に決まっているので、対戦中はデッキ・状況に合わせた正しい選択をしなければならない。
なので、デッキ選択にプレイスタイルは存在するが、対戦中にプレイスタイルは存在しない。
という主張だと読み取りました。

概ね私も賛同します。
好きなゲームの進め方があるのなら、それができるようなデッキを選択・構築するべきです。
また対戦中であれば、好みに関わらず正しい選択をするべきでしょう。

ただし、対戦中のプレイスタイルについては半分だけ反対します。
その主張は、プレイヤーが常にすべての選択肢を取ることができるという、いわば神の視点を前提にしています。※
しかしプレイヤーは人間なので、全てにおいてベストな選択はできません。
その選択の不完全さに、プレイスタイルと呼べるものが現れると考えます。

例えば。対戦中の難しい局面。
神の視点では、攻撃的でベストな選択肢Aと、守備的で少し劣る選択肢Bがあったとします。
もちろん、Aを選択するのが正解です。
しかし、防御的な思考をする人はAの選択肢を見逃し、Bを選択するかもしれません。
攻撃的な思考をする別の人は、Aの選択肢に気が付いてAを選択するでしょう。
その違いが、見た目にはプレイスタイルの違いとして現れます。

あるいは。
AB二つの選択肢が見えている別の人がいて、しかし二つの選択肢が同じくらい魅力的に見えていた場合。
その人が攻撃的な思考をする人ならAを選ぶでしょうし、そうでないならBを選ぶかもしれません。
これもまた、プレイスタイルの違いとして見えるでしょう。


これらはあくまでも、見た目に現れる現象に過ぎないかもしれません。
本当はただの正しいプレイであり、ミスプレイなのかもしれません。
しかし現象として存在したならば、対戦中にもプレイスタイルは「ある」と考えるべきではないでしょうか。


私の主張は以上です。
実は私の主張とErikさんの主張は本質では同じで、Erikさんが「エラーは正さなければならない」であるのに対して、私は「エラーは根絶できない」と見方の違いでしかなかったりします。
なので私の記事は本来、プレイスタイル(エラー)とどう付き合っていくかに発展していくべきなのかもしれません。大変なので割愛しますが。

Erikさんの記事には翻訳された部分の続きがあって、正確なプレイをするための方法へ展開するそうです。(有料記事)
時間制限があるゲームで完璧なプレイはあり得ないと思うので、どんなアプローチで挑むのか、興味を惹かれますね。


※神の視点と表現しましたが、他にも色々と呼び方はありますね。マンガのヒカルの碁では神の一手という言葉がありますし、経済学的にいうなら合理的経済人といったところでしょうか。

シビビールやフレフワンといった1進化サポートポケモンに苦手意識がありまして、
克服しなくてはと思いみらチャン杯で使ってみました。
結果、3勝3敗のイーブンで予選落ちです。

何が悪かったのか?
自分の中にも仮説はありますが、ビール使い諸先輩の意見を聞いてみようと思いました。
構築、コンセプト、あるいはメタゲーム。
思ったところを容赦なく教えてください。
5人くらいから意見を聞けたらと思っています。
よろしくお願いします。


●デッキリスト
3 ミュウツーEX
2 ライコウEX
1 トルネロス(たつまきなげ)
4 シビシラス
3 シビビール
2 ジラーチEX
2 ケルディオEX

4 プラターヌ
2 N
1 アクロマ
2 ベル
2 フラダリ
1 AZ
4 バトルサーチャー
2 バトルコンプレッサー
4 ハイパーボール
3 ちからのハチマキ
3 かるいし
1 ポケモン回収サイクロン
2 スカイアローブリッジ

6 雷
2 水
4 ダブル無色

●想定
今回のみらチャン杯はバトルフェスタ後、かつXY5発売前ですから、新しいデッキを作る人は少ないと考えました。
なので、基本的には仙台大会(関東民が多い)の流れそのままのメタゲームを想定しています。
すなわち、
イベルタル、フレフワン、ガマゲロゲクロバット(ホウオウ)
辺りが想定です。
時点でルカリオ。
ドンファンも居そうですが、仙台ではドンファン対策が進んでいたように感じたため、上位に行けば当たらないものとして考えています。

●みらチャン杯予選
1:フワフワン・Mへラクロス 勝
2:イベルタルダークライガマゲロゲ 負
3:ドータクンギルガルド 勝
4:ガマゲロゲクロバット 負
5:ガマゲロゲクロバットホウオウ 勝
6:ガマゲロゲ(タッチイベルタル、バッフロン) 負
3勝3敗
こっそりと行ってきました、熊本大会。
東京在住は10人といなかったと思います。
成績的に振るわず対戦を書いても意味がないので、東京との対比と合わせてお届けします。


まず、沖縄、鹿児島に次いで都道府県単位では3番目に遠い会場へなぜ行ったか?
今回は、大阪へ行くよりも経済的な、ジェットスターの新規就航便を格安で見つけました。
大阪は何度も行ったし、初めての土地に踏み入れようというわけです。

行きは成田13時45分発の便で、熊本空港到着後バスを待ったり電車を待ったり電車に乗ったりして熊本駅に着くともう18時です。
観光できる時間じゃないし、駅周辺になんにもないのでホテルに移動して翌日に備えます。
(ほんと、なんにもないです。)

朝はホテルで朝食を取った後、ゆったり9時前に会場着。
会場の流通情報館は、展示ホールというより公民館みたいな雰囲気でした。
すでに100人以上並んでおり、初卓を逃して待機列20番目くらいで大会スタートです。

:バトルフェスタ2014 熊本大会

:ファーストステージ
デッキ:ランドロス
1:ガマイベル 勝
2:グレイシアユレイドル??? 勝

セカンドステージ進出。

:セカンドステージ
デッキ:ランドロス
1:イベルガマ 勝
2:フレフワンバレット 負

グレネードハンマーを使ってくるガマゲロゲを2回全回復され、突破できず。
この時点で11時半くらい。
ファーストステージの待ち列は10メートルくらいで、もちろん再チャレンジします。

:ファーストステージ2回目
デッキ:ランドロス
1:失念 勝
2:失念 勝

セカンドステージ再度進出。
ファーストよりもこちらの待ち列の方が長いくらいで、10分くらい待ちました。
待機中に4番のリストバンドをスタッフが選手に巻いていたので、残り4枠。
概算すると、通常のペースではクライマックスへは進めそうにありません。

:セカンドステージ2回目
デッキ:ドンファン
1:ルギア 負

そもそも相性が悪いのと、ミスもあって負け。
このルギアの方も途中で時間切れになったそうなので、勝っても負けてもノーチャンスでした。

この日のクライマックス進出は8名で、浜松や東京よりも人数が埋まるのが早かったように思います。
入賞確率という面では8でも16でも同じですが、人数が少ないとそれだけ余裕がなくて厳しく感じられました。


目標がなくなっても飛行機の時間まで暇なので、アブソル3セット入手に目標を再設定。
会場全体の人数が少ないので、ワンデイバトルは少しの待ち時間で入場できました。
お昼を挟んで3連勝し、9ポイント獲得。

3on3も人が少なく定員割れ状態で、連勝のチーム同士をマッチングする運用がされていました。
他の会場とイベントの質が変わってしまっていたので、少し不満です。
こちらは旅行仲間のくらさんほりさんと組んで、全員負けなしの6連勝で24ポイント獲得。
2連勝中のチームを3回くらい潰しました。南無。

各種参加ポイントと合わせて、アブソル3セット達成です。
東京会場では景品交換に最大1時間くらい掛りましたが、こちらは5分もしませんでした。

順番が前後しますが、クライマックス8名の少なさによる余った時間を活用して、決勝戦はAリーグBリーグで時間をずらして行われました。
ティーチャータカシマが解説中に話したところ曰く、「左右を行ったり来たりしなくて良いので楽」とのこと。
観戦者としても、一つの試合をじっくり見られるので良いですね。
私は3on3での対戦中でしたが、それでも解説の音声で何となくの戦況が伝わってきました。


景品交換が終われば、あとは急いで東京へ戻るだけ。
20時の離陸まで時間は十分にあるのですが、タイミングを逃すと電車30分待ち、空港への車待ちなどであっという間に時間になってしまいます。
会場から駅まで徒歩20分以上のため、タクシーを配車して撤収。
タクシー以後はうまく乗り継げて、無事に熊本空港から離陸できました。
実は成田空港から京成スカイライナーに乗るときに、この旅最大の時間を待たされるのですが、それはまた別のお話。
23時半に東京の自宅へ帰り着き、旅は終わります。
コピーデッキを使うのは悪いこと?

答えは人によって違うと思いますが、今回は法律的に考えます。
テーマはデッキの盗用を防ぐこと。

なお私は法律の専門家ではないため、内容の保証はできません。
ご了承ください。


●著作権で保護できる?
残念ですが、難しいと思います。
Wikipediaによれば、著作権とは「思想・感情の創作的表現」を保護するものだそうです。
デッキとはルールに沿って目標(勝利)を目指すための手段なので、創作的表現ではなさそうです。
デッキが絵や音楽と同等か? と問えば、違うような気がしますね。

ところで、著作権は手法(アルゴリズム)を保護しませんが、それを実現するプログラムコードは保護の対象です。
なのでデッキリストは保護されなくても、絵柄を選んでデッキ60枚を作れば、創作性が認められて著作物になり得るかもしれません。

●その他知的財産
特許権→発明
実用新案権→物品の形状
意匠権→工業デザイン
商標権→ブランド
おおむねダメそうです。

●個人情報保護法は?
名前からして無理そうですが、もちろん無理でしょう。
個人情報とは個人を特定する情報なので、カードの束が該当するわけもなく。
余談ですが、個人情報保護法が施行されたときに、TCG系の公式ページから過去の入賞者情報が一斉に削除されたことがありました。

●デッキリストで商売すると?
飲食店秘蔵の味のレシピは、法律で保護されています。
ということは、デッキリストを使って商売すれば保護されるのでは?

私が最有力と思っているのがこれです。
不正競争防止法の、営業の秘密にしてしまう方法。
またWikipediaからですが、「秘密として管理されている有用な技術・営業上の情報」は不正に入手してはならないそうです。
技術情報や顧客情報を社外に非公開にしていると、保護されます。

ということは、「強力なデッキを開発し、公式大会に社員を送り込んで賞品を獲得、その売却益で利益を上げる」会社であれば、デッキリストを営業の秘密にできるのではないか?
ただし、事業の妥当性や収益性は甚だ疑問です。


●終わり
乱文らしく結論は出さずに終わります。
最後のひとつも、個人のプレイヤーとしては非現実的でした。
ただ、MTGなどのプロプレイヤーなら当てはまるかもしれません。

実際のところ、公開したデッキのコピーを使う人がいるのはむしろ誇らしいことです。
反面、自分のページに作者を明示せずに転載されることもあります。
それを咎められないかと思うのですが、根拠がみつからずもやもやしています。

2018/5/14 追記
当記事は4年前のものですので、私の考え方も変わっています。
現在の自分の考え方は、
公開されたデッキの転載 → OK
ただし、様態によっては関係者に感情的不利益をもたらす場合がある
というものです。
本文のとおり法的に掲載を差し止める方法はありませんが、感情的不利益をもたらした場合は、炎上案件になるなどリスクがあります。
秋の公式大会バトルフェスタ、浜松と東京1,2日目に挑戦してきました。
ここまでの結果はあまり芳しくなく、浜松のクライマックス進出(ベスト16)が最高位です。
自身の記憶の整理も兼ねて。


Oct.26th 浜松大会

:ファーストステージ
デッキ:ランドロス
1:ミュウツーサーナイト 勝
相手事故により。
2:カエンジシリザードン 勝
カエンジシは処理が大変なのですが、シシコのHPが60だったため進化する前に何体か倒せました。

セカンドステージ進出。

:セカンドステージ
デッキ:ランドロス
1:イベルタル 勝
お相手事故気味で。
2:サザンドラ 勝
サザンドラへの進化は防げなかったものの、要所で相手を倒せました。
3:フレフワン(ボルトロス系)@NORIさん 勝
フレフワンを2体倒しますが、すぐに復帰されました。
やや劣勢でしたが、ラストにハンマーヘッドでEX2体取りできるタイミングがあって勝ち。

クライマックスステージ進出。

:クライマックスステージ
デッキ:イベルタル
ガマゲロゲが複数居る読み。
結果的に4人がガマメインだったので正解なのですが、初戦の相手がまずかった。

1:レックビール@六輝さん 負 5-6
今年、最も対戦してる人が相手です。対戦するにしても、もう少し後が良かった。
そしてセカンドでレックビールを使っていたことを知っていたため、イベルタルを使うべきか悩みますが、後続のことを考えてイベルタルで行きます。

相手先攻でシラスが4体並びます。
そこからは、小イベルでシラス倒す→レックでベンチのバッフ倒される→小イベルでダメージ与える→小イベル倒される→大イベルでレック倒す(シャドーサークル付)→ライコウでジラーチ倒される→打点が伸びず大イベルでライコウに160→サークルを張り替えられ、ライコウで大イベル気絶で負け。

結果:ベスト16

東京1日目、2日目はそれぞれセカンド2回戦と3回戦で負け。
デッキはMライボルトと闘です。
浜松も含めて、芳しくないですね。

去年の後半から早起き席取り大会を棄権することにしたのですが、あまり大きな影響が出ている感じはしませんね。
初戦で負けた時のリカバリプランとしての初卓ですが、気力体力面で不利になることを考えると、私には合わないようです。
バトルフェスタ前最後のみらチャン杯です。
使うべきデッキがわからなくてずっと悶々としていますが、今回はこれ。
イベルタルEXが3枚以上入っているデッキで大会出るのって、もしかして初めてかも...?


:第24回みらチャン杯
デッキ:イベルタル
:80人くらい?

1:ドンファン@アキさん 勝
2:イベルダークバッフ@たかたかさん 勝
3:ランドロスライボルト@りょうたパパさん 負
4:ランドロスライボルト@じーのさん 勝
5:シャンデラミルタンクランドロス@kazuさん 勝
4勝1敗 予選4位突破

:決勝トーナメント
1:エンペルトランドロスライボルト
初手がミュウEXだったため行進系かと思いましたが、闘ポケが色々出てきて読み違い。
かと思ったら中盤からポッチャマが出てきて何が何やら...
ただしミュウEXを倒して先行していたので、イベルタルEXでゴリ押して勝ち。

2:プラズマ
序盤、バッフロンとボルトロスが睨みあい、毒でちまちまとダメージを与える。
2体のボルトロスに毒とバッフで蓄積して、それぞれ大小イベルで落とします。
その後はイベルタルEXでキュレムをゴリ押し。

準決勝:イベルタルダークライテラキオン@レオ君 勝
先行で手札を使い切ってのプラターヌ。
相手の回転がいまいちで、イベルタルでゴリゴリして4ターンキル。

決勝:フレフワンバレット@パストスさん 負
後攻でバッフロンスタート。
ジラーチを巻き込んでプラターヌを使いますが、たねを引けません。
次のターン、ルカリオEXが突っ込んできて2ターンキル。
まさか、ジラーチ~フウロ~ハイパーが正解だったとは。

準優勝

予選の上位卓がライボルトだらけで、どうなることかと思いました。
最終戦とか、隣でライボルトミラーやってるんだもの。怖い怖い。

何とか予選を潜り抜けて、決勝までたどり着いたもののそこまででした。
7月以来の準優勝です。
今年はベスト16負けが多かったのでそこを突破できたのは良かったのですが、決勝の壁は分厚いですね。
今月もみらチャン杯へ行ってきました。
今年は欠かさず参加していますが、あまり記事にしていなかったので今回くらいは。

:第23回みらチャン杯
デッキ:Mライボルト系グッドスタッフ
:80人くらい(A・Bリーグ合計・予選は別)

1:ガマゲロゲ・ゲンガー・ランドロス@たくぼん!さん 勝
2:プラズマ@うきにんさん 勝
3:メタルチェーン@六輝さん 勝
4:フレフワンバレット@パストスさん 勝
(ガマゲロゲ、ダークライ、ランドロス、ギルガルド、コバルオン)
5:レックビールライコウテラキ@マーシーさん 分

4勝0敗1分 予選2位通過

1:スイクンテラキMカメックス@とーしんさん 負

ベスト16

調子よく決勝トーナメントへは進みましたが、そこで没しました。
雷を1枚場へ、1枚プラターヌに巻き込んだ後、はかせの手紙を使ったら残りがすべてサイドにありました。
ターボボルトが使えない=エネが付かなくて負け。
プラターヌ博士から不幸の手紙を受け取った気分です。

その後の大会はとーしんさんが勝ち進んで1位。
1位:スイクンテラキMカメックス@とーしんさん
2位:ガマゲロゲ・ホウオウ・テラキオン・ミュウツー@雨れ男さん
3位:ランドロス・ルチャブル・ヨノワール(2種)@サイカさん
4位:ゲンガー・クロバット・Mライボルト@メガリク君

みがわりロボとスイクンをどうやって処理するかが、環境のカギになっているように感じます。
決勝トーナメントの大部分の人がXY4主軸のデッキでしたから、今回は意欲を刺激する良いエキスパンションだったみたいですね。

今年のみらチャン杯(降雪時のミニ大会含む)は全9回すべて参加して、5回決勝トーナメントへ進んでいます。
なかなかいい感じです。
その反面3回も決勝1没しており、この辺が課題でしょうね。
来月から年間チャンピオン決めていくそうなので、より頑張っていきましょう。
人のデッキを勝手に分析する、そんな記事を始めます。
本人の許可は得ていますが、特に許可が必要なものでもありません。気にせずに行きましょう。
デッキを掲載する人はいますが解説をする人は少なく、そして他者のデッキを第3者視点で解説する記事はほとんどありません。
そんな記事が、日本でも増えたら面白いと思いませんか?

今回は、Twitterのやりとりでこの記事を作るきっかけとなった、かえでさんのデッキを分析します。
8月に行われたWCSで3位を勝ち取った、フレフワンタイプのガルーラデッキです。


●デッキレシピ
2 ガルーラEX
2 MガルーラEX
2 ミュウツーEX
1 ゼルネアスEX
1 ケルディオEX
3 シュシュプ
2 フレフワン
1 ゼルネアス
1 スイクン
3 プラターヌ博士
4 N
3 アクロマ
1 サナ
1 ベル
2 フラダリ
4 フェアリーガーデン
3 まんたんのくすり
3 ちからのハチマキ
2 ツールスクラッパー
1 びっくりメガホン
2 ハイパーボール
2 レベルボール
1 ヘビーボール
1 すごいつりざお
1 ダウジングマシーン
7 フェアリーエネルギー
1 水エネルギー
1 レインボーエネルギー
2 ダブル無色エネルギー


本人による簡単なデッキ解説と、対戦レポートが公開されています。
http://mapleisland.diarynote.jp/201408240150004395/

またアメリカ公式でもデッキリストを公開しています。
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/worlds/2014/decks/masters/


●基本
日本では流らなかったガルーラとフレフワンの組み合わせですが、海外のレポートでは決勝トーナメントレベルの対戦でしばしば見かけました。
WCSではあまり使われなかった様ですが、デッキタイプとしてマイナーというわけではなさそうです。

基本的な動きは、ミュウツーかガルーラの2回攻撃で相手のEXを倒しつつ、こちらは高いHPとまんたんのくすり、または攻撃ポケモンの交代で気絶を逃れてアドバンテージを得るといったところでしょう。
主流のボルトロスタイプのフレフワンは、エネ加速ができて色々なタイプのポケモンを運用できますが、攻撃力が低い傾向にあります。
かえでさんのデッキは器用さに劣る代わりに、誰が相手でも100前後の威力を継続できることが長所といえそうです。

●環境要因
メタゲームの観点で使えないデッキを候補から外して、使っていて楽しいデッキを選んだと本人は書いています。
本人がメタゲームをどれほど気に掛けたのかはわかりませんが、勝ったからには必ず要因があります。

まず、DNより対戦相手を抜き出します。

予選スイスラウンド
1:イベルタル・ダストダス:○○
2:プラズマフレフワン:○○
3:ランドロス・ミュウツー・ライチュウ・フワライド:○×○
4:キュレム型プラズマ:○○
5:イベルタル・ダストダス:○○
6:ビリゲノ・ライチュウ:○○
7:ビリゲノ・ライチュウ:○×○
8:ビリゲノ・フワライド・パルキア:○×△
9:ビリゲノ:○×△

決勝シングルエリミネーション
TOP8:ビリゲノ・フワライド・パルキア:×○○
TOP4:ビリゲノ:××

ビリゲノ系:3勝1敗2分
イベルタル系:2勝0敗
プラズマ系:2勝0敗
ランドミュウツー系:1勝0敗

対戦のほとんどがビリゲノ系統。それも、後半はビリゲノのみと対戦しています。
単純に勝率を見ると他の3系統より低くなりますが、相手のプレイヤースキルやデッキの洗練度は序盤の対戦より高いはず。その点を考慮する必要があります。

対戦相手と結果を見ると、ビリゲノ、イベルタル、プラズマに勝てたことが第3位を勝ち取った決め手といえそうです。
このデッキがそれらにどう優位に立てるか、分析していきます。

●最多対戦のビリゲノ
ビリゲノは、HP170のポケモンに対して有利に戦えるデッキです。
基本パターンはビリジオンのエメラルドスラッシュの50と、ゲノセクトのメガロキャノンの100で合計150。
加えてどちらかにちからのハチマキをつけるか、メガロキャノンのベンチダメージで170に合わせていきます。
GブースターでHP180のポケモンも倒せますが、対戦中に使える回数に制限があるため苦手なことに変わりありません。

Mガルーラは、ビリゲノから3回攻撃されるか、Gブースターを含む2回攻撃でしか倒れません。
ガルーラもHP180ですし、本来ビリゲノが得意なミュウツーでさえ、1度攻撃を受けたらベンチに下がるか回復できます。
このデッキのメインポケモンは、ビリゲノから倒されない構造をしています。

ビリゲノ側はシュシュプを倒すのが得意で、ボルトロスタイプなら序盤に致命的なダメージを受けないので、フレフワンに対して有利に戦えます。
しかしこのデッキで序盤に動くのはミュウツーなので、シュシュプを倒している間にエックスボール2発でビリジオンを倒せます。加えて、無傷のミュウツーが場に残ります。

HPの関係でビリゲノに強く、フレフワンの対ビリゲノの弱点は緩和さているため、ビリゲノに対して有利に戦うことができそうです。

●プラズマ系統
メインポケモンをキュレムと仮定した場合、プラズマ系統はHP170~180に強いデッキということができます。
MガルーラはHP230、しかも50%の確率でキュレムをOHKOできるので、メインポケモン同士の相性では有利といえそうです。


●イベルタル
イベルタルは先述の2デッキと違い、得意なHP帯が特にないデッキです。
それよりも相手が使うワザのコスト帯、またはワザを使った後のエネ枚数で有利不利が決まってきます。
かえでさんのデッキはすべて中コスト帯のポケモンなので、イベルタルにとってはやや得意な相手です。
反面、大量エネのイベルタルに倒されないMガルーラのHPと、まんたんのくすりの回復、システムポケモン(フレフワン)の悪抵抗は有利な要素なので、結果として相性はフラットではないでしょうか。
今回の大会では、かえでさんのプレイヤースキルが勝因になったと予想します。
(ただし、ガルーラタイプのフレフワンはメジャーなデッキではありませんから、相手が練習不足だった可能性もあります。主流から外れることはこの点でメリットになります。)


●結論
結果的に上位の大半を占めた、ビリゲノに有利だったことがデッキの観点でみた勝因だと考えます。
エナジートランス系統は中打点での殴り合いに有利なデッキで、OHKOの大打点やコントロールは苦手な傾向にあります。
今回は、レックウザやアギルダーがメタゲームから外れたことが有利に働きました。

※余談ですが、トランス系の代表がサザンドラだったころは、同じく中打点に有利なカメックスが環境にいました。サザンドラとカメックスの直接対決ではカメックスの方が有利なため、サザンドラはほとんど使われませんでした。


●終わりに
以上でかえでさんのデッキの分析を終わります。
ご覧の通り、デッキ構築よりも環境考察がメインになりました。
これは私の好みによるものであって、デッキ分析とはこうあるべきというわけではありません。
(プレイングよりデッキ構築、デッキ構築よりデッキタイプの選択が重要だと考えています。)

本人による解説はとても面白いのですが、どうしてもその人の思い入れの影響を強く受けます。
また、事後の分析よりも、事前に何を考えたかに重点が置かれる傾向があります。
それはそれで良いのですけれど、たまには違う視点の記事も読んでみたくはありませんか?
この記事に続いて、第3者による分析記事が増えることを期待します。
9月13日のファントムゲート発売に向けて、新弾パックにぴったりのルールを紹介します。
海外で公式に規定されておりプレリリースパーティ※で採用される、シールドデッキルールです。

※新弾発売の2週間前から行われる、未発売パックを使った大会イベント。発売前のカードが手に入る


●シールドデッキルール
当日に未開封(Sealed)のパックからデッキを作って戦う形式の大会です。
公式大会で行われる場合は、使用するパックや主催者から配布されます。
全員が同じ条件でデッキを作るのでカード資産の優劣が付かず、純粋な実力と運が試されるルールです。

●デッキ
配布されたパックを使って、40枚のデッキを作ります。
ブースタードラフトと違い、自分が開けたパックのカードのみを使います。
(トレードはできません。もちろん、持参したカードも使えません。)
デッキ構築時間は30分です。
パックに基本エネルギーは入っていないので、主催者から借りて使います。
60枚デッキと同じく、同名カードを4枚まで使えます。

●ゲームの流れ
1. パック開封
 主催者から受け取ったパックを開封します。
 公式ルールにパック数の規定はありませんが、プレリリースでは5パックです。(1パック10枚入り)
 日本語版は5枚入りなので、10パックが適当でしょうか。

2. デッキ構築
 パックから手に入れたカードでデッキを作ります。
 前述の通り30分ですが、基本エネルギーを借りる時間も考えなければなりません。

3. 対戦
 いよいよ対戦です。
 大会形式は特に決められていないので、スイスラウンドやシングルエリミネーションなど、状況に合わせて順位を決めます。


●魅力
シールドデッキ戦は、普段と違う環境で普段と違うカードを使えることが大きな魅力です。
構築戦で弱いカードも、シールド戦では意外な強さを発揮します。
カードのデザインは構築戦だけでなくシールド戦やブースタードラフトも想定するものですから、そのルールで遊ばないで弱いと評価するのはもったいない話です。
構築戦と違って、毎ターンサポートを使った高速展開が難しいため、少しゆっくりしたペースの対戦を楽しむことができます。

せっかく新しいパックを買うのですから、たまにはこんな遊び方はいかがでしょうか?


●まとめ
主催者の用意したパック基本エネルギーを使って40枚デッキを作る。
自分の用意したカードや、人とトレードしたカードは使えない。
デッキを作ったら、対戦して順位を決める。

デッキ枚数:40枚
同じカード:4枚まで
パック数:決まりなし (10パックを推奨)
構築時間:30分間
基本エネルギー:主催者が用意したものを必要な分だけ借りる
6月から8月中旬にかけて、2か月使ったカエンジシミュウツーを紹介します。
WCS2014を睨んだNXD onのデッキで、上記期間はこのデッキばかり使っていました。
実はXY3環境でも結構な勝率なのですが、一応は終わったレギュレーションということで公開します。

:カエンジシミュウツー
レギュレーション:NXD~Flash Fire (WCS2014)
成績:第21回みらチャン杯準優勝 (http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52042454.html)

4 シシコ
4 カエンジシ
3 ミュウツーEX
1 リザードンEX

2 鍛冶屋
1 フラダリ
4 プラターヌ
3 N
2 ベル
2 アクロマ
1 クロケア
1 パソコン通信
1 レベルボール
4 ハイパーボール
3 いれかえ
1 かるいし
4 ちからのハチマキ
1 ともだちてちょう
4 ポケモンキャッチャー
2 自転車

4 ダブル無色
8 炎


●基本戦略
「カエンジシを倒せるポケモンを、すべて倒せば勝ち」
これを組んだ当時、各国のナショナル上位のシェア第1位がイベルダスト、第2位がダストなしのイベルタル、第3位ビリジオン・ゲノセクト、第4位TDKでした。
メタゲーム上にカエンジシを倒せるポケモンが少なく、居てもダストダスやライチュウなどカエンジシで倒せる範囲でした。

●基本戦術
たねポケモンは無視して、カエンジシかサブポケモンで先述の進化ポケモンをキャッチャーやフラダリで呼んで倒していきます。
すべて倒せたら、場をカエンジシのみにしてたねポケモンを攻撃していきます。
終盤は場をカエンジシ単になるため、EXは最大で2枚までしか場に出してはいけません。

カエンジシは防御的なカードと認識されがちですが、実はアタッカーとしても十分な力があるカードです。
ちからのハチマキ込みなら、2ターンで殆どポケモンを倒すことができます。

●特定場面の戦術
ギラティナEXかメガシンカなど、カエンジシで倒せないサイズのポケモンは2回攻撃で倒します。
それらがベンチにいるうちにキャッチャーで先制攻撃すれば、カエンジシ1体の犠牲で突破できます。
それらのポケモンが2体以上出てくることは稀なので、成功確率は十分です。

●ポケモン
カエンジシがフル投入されているのは当然として、サブポケモンにはミュウツーを選択しました。
選択理由は、キャッチャーで呼んだヤブクロン、ダストダスをエネルギー1枚で倒せることです。
1枚のリザードンEXが曲者で、強い時と弱い時に大きな波があります。
基本的な意図は、2進化ポケモンの撃破です。
また、ダストダスの影響化でイベルタルを処理する有力候補でもあります。
一方、水デッキ相手にリザードンが初手で場に出てしまうと、まず勝てません。

●ドロー構成
サポートやや少なめの11枚+自転車2枚+パソコン通信。
はっきり言って、安定的に回る枚数ではありません。
カエンジシの防御性能により引くまで持ちこたえられる場合が多いことと、BO3前提のため1本落としても構わないという判断です。
非ドローのサポートが4枚も入っているため、グッズ系ドローも採用しています。

●鍛冶屋
加速用ではなく、復帰用のカードです。
このデッキではカエンジシが毎ターン行動することが必須です。
例として、カエンジシがライチュウに倒された場合を考えます。
そのライチュウをすぐにカエンジシで倒さなければ、ライチュウがベンチに戻るか、攻撃に使ったミュウツーを倒されてサイドを取られるかの不利な2択を迫られます。

●クロケア
必須ではありませんが、精神的効果を狙って投入しています。
相手にとって、終盤に倒せるはずと思っていたEXを山に戻されるのは、ゲームプランを大きく崩される原因になります。
そのまま投了することもあります。
そしてクロケアを見た後の2ゲーム目は、効果が不確実なこのカードの存在を意識してプランを立てなければなりません。意外と大きな負担になります。
単純に、不足気味のいれかえの代わりとして役に立つこともあります。

●ポケモンキャッチャー
このデッキにはフラダリよりもポケモンキャッチャーが向いています。
フラダリがキャッチャーより好まれる大きな理由は枚数的な効率が良いからですが、このデッキではカエンジシが効率化の部分を担っています。
ポケモン1体で、条件次第ではサイド6枚取り切る可能性がある。非常に費用対効果に優れています。
ベンチを狙うのは上記を達成するためのアシストなので、カエンジシの準備と同時に行わなければなりません。
フラダリは、それには適していません。

●対どくさいみん光線
たね単デッキにも概ね3枚入っているので、対応を誤ると負けます。
基本はポケモンいれかえで対応したいところですが、いれかえは眠った時用に残しておきたいので可能な限り逃げて回復します。
鍛冶屋があるので、余程のことがなければ攻撃を継続できます。
5回以上飛んでくるとさすがに辛くなるため、ヤミラミが居たら優先的に倒します。

●苦手なデッキ
机上論込みで、マフォエンブレック、エンペルト、カメケルの順で苦手です。
水を差し置いて炎が先頭に来ているのは、マフォクシーをミュウツーで倒すためには3エネ+ハチマキとハードルが高い上に、すぐにレックウザに倒されてしまうため。
カメックスならW無色とハチマキだけで倒せるので、この差が出ます。
みらチャンの決勝で勝てなかったエンペルトは、キャッチャーでポッチャマをうまく倒せればたまに勝てます。
勝率4割くらいでしょうか。


●終わりに
事実上の勝利条件が「キーポケモンを殲滅する」であるため、普通のデッキと少し動かし方が変わってきます。
そのため、使い始めは少し戸惑うかもしれません。
私は慣れるまで2週間かかりました。

冒頭でXY3環境でも強いと書きましたが、唯一の例外がガマゲロゲ+ダストダスです。
デッキの持ち味も対抗手段もすべて潰されるだけでなく、グッズ満載なのでドローすらまともにできなくなります。ほとんど勝てません。
ジムリーダー決定戦で何回か使いましたが、2回これにやられました。

アメリカのナショナル大会でカエンジシが多かったため、WCS本番にこのデッキを持ち込んでも勝率は怪しかったかもしれません。
もしWCSに行くことができたら、アーケオスを入れた型を使おうと思っていました。
もうその機会はありませんが、試すこともできなかったことが心残りです。


WCS2014が終わりました。
結果はご存知の通りですが、ジュニアの大躍進以外にもマスターでかえでさんが3位、TMYさんが5位、シニアでもしゅん君が9位と健闘しています。

2015年シーズンはBoundary Crossed onのフォーマットが発表されていますが、大会によってはBlack and White onのフォーマットも使用されるようです。
WCSの開催地はまだ公表されていませんけれど、入賞カードに2015のバトルにご招待と書かれているので、きっと開催してくれるでしょう。


私にとってのWCS2014は、現地に行けなかったため応援のお祭りになりました。
その具体策がテーマ連載です。
実は密かに、ジュニアとマスターに日本人ファイナリストに送り込むという目標がありました。
他人を目標に組み込んだとても失礼なもので、惜しくも叶いませんでしたが、
何人かから参考にしたと声を掛けてもらったので多少は役に立っているのでしょう。
記事のおかげで知り合いも増えました。

もし私が現地に行けていれば、カエンジシアーケオスを使っていたと思います。
マスターの上位がビリゲノだらけでしたから、渡米を強行していたらなんて考えてしまいます。
結果論だし、そんなにうまく行くとは思えませんけれども。


WCS2015には行こうと思っています。
そう何度も行ける場所ではないので、チャンス掴み取りたい。
なお、今年連載に使った時間は練習に使われるため、来年はこういう支援企画はできなくなります。
誰もまとめを書かないので、書いてしまいます。


ジュニアリーグ(セミファイナリストまで決定)

セミファイナリスト(ベスト4)
日本4名
ひとっしー君(Aリーグ1位)、ガウ君(Aリーグ2位)、Yuiさん(Aリーグ4位)、LCQ突破の中部の子

クォーターファイナリスト(ベスト8)
日本2名、US、ブラジル1名ずつ
ウゴリン君(WCS2014 FINALIST)、ミズ君(LCQ)


シニアリーグ(どこまで進行したのか不明)
TOP CUT8名 全員US
9位 しゅん君(LCQ)
25位 Rinaさん(Aリーグ3位)


マスターリーグ(TOP CUT8名まで進行)
日本2名、ポルトガル3名(うち1人WCS2012マスターチャンプ)、カナダ2名(うち1人WCS2012シニアチャンプ)、フランス1名
かえでさん(Bリーグ3位)、TMYさん(LCQ)

続きの対戦は、現地時間17日の午前から始まります。
以上。
7週にわたってお送りしたWCS2014へのテーマ連載。先週土曜日をもって完走しました。
最終週では予告をした日に掲載できず、すみませんでした。
各週はテーマに関することのみで、第7回でも全体の締めをしていません。このあとがきをもって連載を終わりにします。

各回へのリンクは以下の通りです。
テーマに沿った各回に加えて、予告ではテーマ連載全体のコンセプトや注意点を書いています。

予告
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52037719.html
第1週 WCSの主催者の話
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52038397.html
第2週 2本先取の話
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52039076.html
第3週 コインとダイスの話
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52039862.html
第4週 ジャッジと通訳の話
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52040624.html
第5週 文化の違いによるルールへの影響
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52041351.html
第6週 大会運営の話
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52042130.html
第7週 気候と生活の話
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52043020.html


このテーマ連載は、情報よりも経験を伝えるようにしています。
予告にも書きましたが、正確性は重視しないので注意してください。
といいつつ、ルールを伝える部分では、間違いがないように気を付けています。
(ただし、直観的な理解の邪魔になる、細かい情報は省略します。)

また連載の途中で新しく情報が公開されたこともありましたが、投稿済みの記事の修正はしていません。


連載を始めた頃は、私自身はWCS2014へは行かないつもりでした。
ところが第2週を書いたあたりから渡米を意識し始めて、記事の執筆と、自分の練習でポケカ用の時間の取り合いになりました。
「自分は行かないから、他の人のサポートをしよう」が動機の一つだったので、その状態は辛かった。
LCQの予約が取れず渡米をやめたので、今は元の状態に戻りましたが。

私は、デッキや練習でのお手伝いはあまりできません。
その代りに、このテーマ連載が今年の日本代表やLCQ挑戦者の役に立つことを願っています。
国内に残る人は、一緒に応援しましょう。
これでWCS2014へのテーマ連載を終わりにします。
ありがとうございました。


テーマ連載に関すること、またその他に気になることや質問があれば、この記事に遠慮なく返信してください。
できる限りお答えします。
テーマ連載もついに7週目になりました。
WCSの期間中はポケモンカード漬けの生活を送ることになります。
しかし人間ですから食事が必要で、そのためには買い物に行かなければなりません。
当然、体調管理も重要です。
海外旅行経験があれば常識だろうことも含まれますが、WCSならではの面もあります。
最終となる今回は、大会に集中するための現地での過ごし方をテーマにします。

テーマ連載の概要については、予告の記事を確認してください。
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52037719.html


●気候
8月のワシントンD.C.(D.C.※1)の気温は最低気温20℃強、最高気温30℃ほどだそうです。
8月の東京よりも、少し涼しいくらいでしょうか。
D.C.は桜の名所ということもあって、日本に近い気候のようです。

※1日本ではワシントンで通じますが、ワシントン州が存在するため注意です。地理的に全く別の場所です。

なので屋外は日本と同じ格好で問題ないのですが、そう簡単にはいきません。
なぜかというと、屋内が寒いからです。
エアコンがかなり強くかかっていて、体感的には20℃くらいでしょうか。
欧米系の人はアジア系の人よりも体温が高いそうで、快適に過ごすために設定温度が低めになるそうです。
目安として、東京の10月下旬の服装を用意していけば良いと思います。
暑かったら脱いで調節できるようにしておきましょう。


●お金の話
海外旅行で現地通貨への両替は基本ですが、クレジットカードで殆どの支払いが可能なのであまり多くを米ドルに替える必要はありません。※2
またクレジットカードや、一部の銀行のキャッシュカードでキャッシュディスペンサー(ATM。英語ではこう呼ぶ。)から米ドルの引き出しが可能です。
空港の両替店は手数料が高いですし、人による両替は詐欺の危険があるので、個人的にはお勧めしません。
※2もちろん、お金の使い方次第ですが

米ドル紙幣には1ドル札から100ドル札まで種類があります。
ただし通常使うのは20ドル札までなので、両替やその他の機会に紙幣を受け取るときは、20ドル札までの紙幣で支払ってもらいましょう。※3
また、旅行者にとって最も重要なのは1ドル札です。
ベッドメイクをはじめとしてチップのために使用する機会がとても多いので、1ドル紙幣が不足すると苦労することになります。※4
※3日本円に比べて偽札が多いので、受け取りを嫌がられる場合があるそうです
※4ベッド一つにつき、一晩1ドルです。省略するべからず。省略するなら、無銭飲食と同じくらいの覚悟をしましょう

硬貨には1セントから100セントまであります。
そのなかで、25セント(クォーターダラー)が最も重要です。
というのもアメリカの自動販売機には釣り銭がなく、大抵はクォーターダラーが複数必要になります。
しかも物理的に受け付けない構造になっているため、例えば10ドル紙幣があっても買い物ができない、なんてことになりかねません。
経験上特に困るのはコインランドリーで、クォーターダラーが7枚必要だったこともありました。


●買い物
大会期間中に意外と苦労するのが、食事の確保です。
どうしても夜が遅くなりがちなので、対戦が終わった頃にはバーしか営業している店がない、なんてこともしばしば。
日本では24時間営業のチェーン店やコンビニがすぐに見つかりますが、、アメリカはそうではありません。
勝ち残って会場を離れられないときは、人に頼んで持ち帰りができる店で買ってきてもらうのが良いでしょう。
そして、手が開いている人は協力してあげてください。

余談ですが、アメリカで買い物をしていると少額のお釣りが省略されることがあります。
そういう文化なのか、誤魔化されているのかわかりませんが、先に書いた通り額面の小さいコインは持っていてもあまり意味がありません。
そういうものだと思って深く考えない方が、ストレスなく過ごせると思います。



普通の海外旅行アドバイスのような内容でしたが、服装の話は特に重要です。
このテーマ連載シリーズで、第2回のマッチ戦の解説の次に重要だと考えています。
代表選手にこの話をすると、ほとんど例外なく帰国後に感謝されますし、多くの人が役に立ったアドバイスとして挙げている項目です。

食事について個人的な感想を言わせてもらえば、日本ほど食事が美味しい国は他にない、に尽きます。
高級レストランならともかく、低価格帯なら間違いなく日本に分があります。
10ドル前後の食事なら、味はあまり期待しない方が良いでしょう。(個人的な感想です)
私の感覚では、20ドルくらいから美味しい食事ができる印象です。ハワイで食べた、20ドルのハンバーガーは旅の記憶に残る味でした。
ちなみに、悪い意味で記憶に残っているのはバンクーバーの空港で食べたうどんです。あのうどんには、「だし」という概念がありませんでした。

これでテーマ連載第7回を終わります。
戦いに行くとはいえ旅行であることに変わりはなく、楽しんできてください。


おまけ情報
●空港
お盆の時期なので、手荷物検査や出国審査は尋常でないくらいに混雑します。加えて、国際テロ組織が新型爆弾を開発したとのニュースがあり、空港での検査はさらに厳しくなる可能性があります。空港へは余裕をもって(1時間半以上前?)向かうようにしてください。
あんまり話題にしていないですが、毎月コンスタントに参加してます、みらチャン杯。
3,4,5月と連続で決勝トーナメントへ行けていたものに6月は予選落ちしてしまって、悔しかったので今回はデッキ選択に妥協しないで臨みました。


:みらチャン杯
デッキ:カエンジシ・ミュウツーEX・リザードンEX
:NXD ON

1:フレフワン@ひとっしー君 勝
2:カエンジシ・キュウコン・ミュウツーEX@ほりさん 勝
3:ビリゲノライチュウ@hamuさん 勝
4:エンペルト・ミルタンク・ヨノワール@HKさん 負
5:イベルタルEX・ダークライEX・ライチュウ@チーフさん 勝

5位で予選通過。

1:カエンジシ・ミュウツーEX・リザードンEX 勝
米ナショナル、マスター2位の系統のカエンジシでした。勝った中では一番危なかった試合です。
ミラーの後攻、かつ初ターンの相手の展開が良かったため、守りのプレイでは追いつけないと判断していきなり賭けに出ます。
バトル場のシシコにDCEを付け、倒されないことにかけてターンエンド。
結果的に賭けが成功してシシコが生き残り、先にカエンジシ狩りを開始して勝利。

2:TDK@あいうえおさん 勝
カエンジシ複数体制を作り、ミュウツーをクロケアで仕舞ってチェックメイト体制へ。
どくさいみん光線を交わして、勝利。

準決勝:TDK@小林ゆうさん 勝
カエンジシ複数体制を作り、リザードンをクロケアで仕舞ってチェックメイト体制へ。
どくさいみん光線を交わして、勝利。

決勝:エンペルト・ミルタンク・ヨノワール@HKさん 負
相手展開芳しくなく、3点4点体制のエンペルトをエックスボール2回で倒します。
続けて2体目のエンペルトも倒したかったのですが、残り1エネを引けずに涙。
そのまま相手ペースになり、ひっくり返せずに負け。

準優勝

今年2回目の優勝ならず。
カエンジシを切っているデッキが多くて、エンペルトとミラー以外は有効打を受けなかった印象です。
もっとも、そのエンペルトに1回も勝てなかったわけですが。
このテーマ連載も残り2回になりました。
対戦の話は第4週で終了し、前週は意識の違いについてお話ししました。
今週と最終週は、大会の対戦以外の部分や、現地で過ごす注意点をお伝えしていきます。
本日時点で代表選手の方には当日のスケジュールが届いているそうですが、私はまだ見ていないので反映していません。

テーマ連載の概要については、予告の記事を確認してください。
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52037719.html


いきなり国内の話ですが、昨年のバトルカーニバルは対戦が先着順だったため、早起き大会とも揶揄されました。
会場によっては朝7時から並んでもスタート時に対戦できないこともあり、対戦はもちろん体力的にも厳しい戦いでした。
今年のリザードンメガバトルは事前応募制で集合時間に会場へ行けばよく、改善が図られていました。

では、WCSはどうでしょうか?

実は、これもかなりタフな戦いになります。
WCS2013がどんなタイムスケジュールだったか、思い出してみましょう。
特に断りがない場合、マスターリーグの話です。
(マスターしか参加していないので、他のリーグは詳しくありません。)

まずDay1。LCQは9~10時に受付を行い、対戦開始は11~12時ごろです
その後Best of Three Matche(BO3)で8回戦を行い、すべて終わったのは23時ごろでした。
その間、1時間程度のお昼休憩はあったと思います。

続いてDay2、国内で権利を獲得した選手はここから参加です。
私は当事者ではないので記憶が曖昧ですが、8~9時くらいの集合だったと思います。
ここから30分1本勝負のスイスラウンドを8回戦行い、シングルエリミネーションに進む32人を決定しました。終了時間は18時過ぎだったと思います。
しかし、Day2はまだ終わりません。
そのままBO3のシングルエリミネーションを行い、TOP4まで決めてしまいます。
その場にいませんでしたが、すべての対戦が終わったのは25時過ぎだと聞いています。

ただし、ジュニアとシニアはシングルエリミネーションに進むのが16人ですから、対戦数は少なくなります。
スイスラウンドの対戦数も少ないのではないでしょうか。
Day2の対戦から解放されたのも、23時より前だったと思います。

Day3は1~2マッチするだけなので、拘束時間も集合時間も緩やかなものでしょう。
決勝戦がジュニア、シニア、マスターと別々に行われ、ステージとストリーミング放送で公開されます。
その時間を確保するために、Day2に大量の対戦を詰め込むのでしょう。


いかがでしょうか?
対戦の技量以外に、体力が必要だと思われたのではないでしょうか。
これは2013年の事例なので、2014はまた違ったものになると思います。
(スイスラウンドがBO3になりますし。)

余談ですが、時間の告知は比較的ルーズです。
大会の開催時刻は決まっていますが、対戦の開始時刻、大会の終了時刻は大きく告知されません。
せいぜい、休憩時間が何時までかアナウンスされるくらいです。紙での掲示はなかったと思います。
何回対戦をするのかも、当日アナウンスされました。


話の規模を少し落とします。
当日は様々な書類がありますので、それについて少し。
今回のメインは「体力的に大変」という点なので、記事としてはここで締めたいと思います。
次週最終回は、現地での生活についてです。
日本とアメリカ、習慣が違うのはもちろん、物理的にも意外と苦労します。

●デッキリスト
英語では、デッキレシピのことを「Deck List」と呼びます。
WCS、LCQともに対戦前にデッキリストを提出します。
提出のタイミングは、経験上プレイヤーズミーティング※だと思われます。
※大会前の説明会。もちろん、英語です。

デッキリストの紙は代表選手には事前に配布されますが、LCQ参加者は自分で用意する必要があります。
会場で手に入ると思いますが、事前に公式ページからダウンロードすることをお勧めします。
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/about/tournaments-rules-and-resources/

言語は英語、かつ英語セット名で記入することをお勧めします。
セット名やカードナンバーは、翻訳の準備と同じく公式のカード検索で調べられます。
http://www.pokemon.com/us/pokemon-tcg/pokemon-cards/
プロモカードは載っていませんが、そのプロモが使えることを確認した手段(オークション、何かの画像など)で確認できるはずです。
それが確認できない方法で知ったなら(人に聞いた、など)、そのカードは使わない方が無難かもしれません。

日本語、日本語セット名でも受け付けてもらえる場合もあります。
しかし、確実とは言えません。


●対戦組合せの発表
対戦相手は、直前に組合せ票の掲示によって発表されます。
組合せ票のフォーマットは以下のようになっていて、ファーストネームのABC順に並びます。
「Table, Name(Won/Lost), Opponent(Won/Lost)」
Tableはテーブル番号で、対戦する場所を示します。
Nameは自分の名前、Opponentは対戦相手です。
自分と相手の勝敗状況もわかりますが、これは去年のスイスラウンドの場合なので、今年はDrawの表記も加わるかもしれません。


●対戦結果の記録
席に着くとテーブルに小さな紙が置かれていて、これが対戦記録用紙です。
うろ覚えですが、内容はこんな感じです。
「 名前 vs 名前 」
空白の場所にゲームの勝敗を書き込み、マッチの勝敗が決定したらサインをします。(イニシャルでOK)
1枚の紙に2人で書き込みます。
ゲームの終了ごとにスタッフを呼び、マッチが終わったらスタッフに紙を渡して終わりです。
たまに、ランダムデッキチェックが入ることがあるかもしれません。
やや不穏当なタイトルでお送りします。

ポケモンカードではコインを使用しますが、コインをお金で代用しないこと、というルールがありました。
まだTCGというジャンルが一般的でなかった頃、カードゲームには賭け事のイメージで見られたそうです。
ポーカー、ブラックジャック、花札などはカジノや賭場の定番です(らしいです)。
机の上にお金が出ていると賭けをしているように見えてしまうので、未然に防ごうというわけです。


話は変わりますが、今年からWCSの権利獲得の最後の機会であるLCQに、日本国内で申し込みができるようになりました。
そのページの下部に小さく、「一部のカテゴリにおいて参加費用をお支払いいただく場合がございます。」とあります。
アメリカの大会はマスターリーグのみ参加費を徴収しているので、日本で申し込んだ場合は免除されるということでしょう。

なぜか?

いろいろ考えてみたのですが、刑法の賭博及び富くじに関する罪に理由があると考えます。
ご存じのとおり、日本ではギャンブルは違法です。
宝くじや競馬などは、別途法律で特別に許可されています。

少し前に読んだカジノ解禁に関する記事では、賭博を「参加者から徴収した金品を、確率の絡む結果により再分配すること」と定義していました。
そしてこれはTCGにも当てはまります。
なので、国内で金品を賭けてポケモンカードの大会をすれば、違法となるはずです。

LCQの話に戻ります。
この場合、主催者も大会が行われるのもアメリカですが、日本も申し込みの場所として当事国になります。
そして、WCSには賞品がありますし、上位には賞金(奨学金)が支給されます。
海外のクジをインターネットなどを通して購入すると違法なので、LCQに日本で申し込んでも同じことでしょう。
LCQへの日本での申し込みを適法にするために、参加費が免除されているのだと思います。

ちなみに、日本には賞金の出る麻雀の大会があるそうです。
こちらは参加者からお金を徴収せず、スポンサーからの資金で運営し賞金を出しているそうです。
TCGの公式大会も、主催者とスポンサーが同一ですが同じ仕組みですね。

さて。
各地で行われているお店の大会や、非公認大会はどうでしょうか?


なお、私は弁護士ではありませんし、専門的に法律を勉強したわけではありません。
なので、間違いがあったら指摘をお願いします。
例さんが開催してくれた、BO3のスイスラウンド練習会へ行ってきました。
練習会といっても、実際は大会です。

この大会は緘口令がないので、記名でお送りします。


:2014世界レギュ練習会
レギュレーション:NXD on BO3 スイスラウンド5回戦
デッキ:Pyroar, Mewtwo EX, Charizard EX
:30人

1:Emporeon, Miltank, Dusknoir@とーしんさん WON W-L-W
GAME1:相手やや事故気味で、ミュウツーをうまく動かして制圧できました。
GAME2:ミュウツーを引けず、炎単で負け。
GAME3:後2からX BALLでポッチャマを倒し、以降キャッチャーや穴抜けのひもでポッチャマ4体狩り尽くします。釣竿で復活してきますが、ミュウツーで押し切り。

2:Yveltal, Garbodor@つかつかさん LOST L-L
2GAME合わせて、使ったサポートはクロケアだけでした。以上。

3:Charizard EX (Y), Keldeo EX, Jirachi EX@あさみなさん DRAW L-W-D
GAME1:カエンジシを倒せるのがメガリザYだけなので、そいつを全部倒せば勝ちです。メガシンカしてすぐに狙いに行ったのですが、キャッチャー3ウラで呼び出しに失敗し、グレンダイブに場を荒らされて負け。
GAME2:メガシンカするまでは、カエンジシ単で進行。メガリザがサイド落ちしているらしく、投了されました。
GAME3:メガリザの登場が遅く、その間にリザードンを倒してサイド取ります。相手のミスもあってメガリザを1体倒しますが、2体目が登場し、場を荒らされます。ただしプロテクトキューブがなかったので、相手にも100ダメ乗りました。
ここで適切に動いていれば反動ダメージでメガリザYを倒して勝つパターンがあったのですが、見落とします。最終的に、タイムコール後の3ターンの間にグレンダイブでダブルノックアウトし、ドローになりました。

4:Greninja, Miltank@Akiさん WON W-W
GAME1:序盤にサポートが引けず、大分先行されてから動き出します。カエンジシ、ミュウツーでミルタンクやケロマツ(キャッチャー呼び出し)を倒して追いかけ、Nで止めたりしてました。終盤に穴抜けのヒモで相手のミスを誘えたこともあり、辛勝。
GAME2:相手さん、なぜかまったくゲッコウガに進化できません。二個ニコタマミュウツーが大暴れしました。

5:Yveltal EX, Darkrai EX, Yveltal, Druddigon, Garbodor@ヒラノさん WON W-W
GAME1:ダストダス付でイベルタルEXが殴ってきましたが、何とかキャッチャーとフラダリで呼んで、ダストダス2体を除去できました。あとは毒催眠光線を逃げとSwitchで回避して、リザードンEXをクロケアで回収して負け筋を潰し、勝利。
GAME2:がっかりのリザードンEXスタートでしたが、相手サポ事故のようだったのでそのままリザードンを育てます。イベルタルEX2体をフラダリとキャッチャー呼び出しかえんばくで倒すことに成功しました。そこから少しもたつきましたが、ミュウツーEXを育てておいたので、リザードンを倒したケルディオをエックスボールでOHKOして勝ちです。

(3/1/1) Match Point:10, OW0:0.44  総合成績:3位


2マッチ目を落とした時はもうだめかと思いましたが、成績上位者を倒したおかげか3位に滑り込みました。
ちなみに1位がハムさんで(4/0/1)、2位はHKさんで(3/0/2)、4,5位は私と同じで(3/1/1)でした。

今回は制限時間を45分とあえて短めに設定していたので、引き分けが多発したようです。
本番はもう少し長い時間が設定されるでしょうが、言語のやり取りなどでロスがあるはずなので、体感的には同程度に感じると思います。

個人的には、マッチ3のゲーム3が衝撃的。
反動ダメージによる決着なんて普段意識しないからミスをしたし、ミスのケアのために、同時にサイドを6枚取った場合のルールを思い出しながらプレイする羽目になりました。
お互いがサイドを取り切った時はバトル場にポケモンを出せないと負けになるので、リスクはありますがミュウツーをベンチに出すしかありませんでした。
もう少し決着が早ければ、世にも珍しい、公式ルールによるサドンデスが開始していたところです。

NXD ON のレギュレーションは、本日行われているUSナショナルの結果によってメタゲームが動くでしょう。
今のところの観測によると、カエンジシはここで打ち止めにするしかないようです。


第5週は少し一休み。対戦とは直接関係しない、あまり意識されない日米の違いを紹介します。
ポケモンカードとは日本人、そしてアメリカ人にとってどういう存在なのか?
日本語でするゲームと、英語でするゲームは何が違う?
そういった背景を知っていると、会場の風景が少し違って見えるかもしれません。

今回はこれまでよりも推測が多くなります。気に入らない部分もあると思いますが、話半分に聞いていただければ。

テーマ連載の概要については、予告の記事を確認してください。
http://blog.livedoor.jp/ootsuki_mire/archives/52037719.html


突然ですが、歴史の話をします。
TCGというゲームジャンルは、1993年にアメリカで発売されたマジック・ザ・ギャザリング(MTG)から始まりました。
それから3年後の1996年、ポケットモンスターカードゲームが日本で発売されました。初めての国産TCGでした。
TCGはテーブルトークRPG(TRPG)から派生したゲームで、MTGもTRPGのプレイヤー(大学生~)を対象としていました。(製作者が大学院生で、学生仲間で開発したそうです。)
一方でポケモンは発売前からコロコロコミックとタイアップしており、ターゲットは完全に小学生でした。
第一弾スターターの発売直前に雑誌にプロモカードが付くほどです。

経緯を見て分かるように、始まりはMTG=大人の趣味、ポケモン=子供の遊び、です。
私見ですが、これはそのまま両国のTCGへのイメージにつながっているように思います。
では、子供のアニメ※1であるポケモンのTCGの扱いはどうか?
子供向け、大人向け両方の側面を持っていますが、大会の場においては大人向けの側面が強く出ているようです。
※1アメリカでは、ゲーム発売前にアニメの放送が開始しました

このテーマ連載の中で、アメリカのルール体系は日本よりも細かく規定されていることが感じ取れたと思います。
それはアメリカがしっかりしているからという単純なことではなく、大人の競技として必要だったからではないでしょうか?
反対に日本では子供向けなので、難しくすれば敬遠されます。
また大会形式そのものも、時間や期間が長く、子供が親にねだって連れてってもらうようにはできていません。(大会形式は次回のテーマです)

実際、アメリカで開催されるLCQの参加人数はマスターリーグが最多で、ジュニアリーグはその数分の一、シニアはさらにその半分程度です。
アメリカ以外の規模が小さいナショナル大会では、ジュニアリーグの参加者が0人ということも、珍しくありません。

また、海外のポケモンカードは高価です。
日本では5枚150円ですが、アメリカでは10枚5ドルです。
今は1ドル=100円程度ですから、英語版は1.5倍以上の価格差があります。※2 ※3
さらにアジアなどでは輸入品扱いになるため、更に高くなります。
シンガポールの伊勢丹で見かけたときは、1パック=9シンガポールドルでした。当時の1シンガポールドルは、0.9米ドルほどです。
そのため、海外のプレイヤーは教育水準が高いお金持ちが多いです。
前回の追記で英語ができる人ばかりと書きましたが、そういう事情もあるのでしょう。
※2ちなみに、1箱36パック入りで180ドルです。
※3実際には量販店やネット経由で少し安く買うようです。ウォルマート(スーパー)では1パック4ドルです。



さて、またもや唐突に、語学の勉強をしましょう。
対戦前に言う「よろしくお願いします。」は、英語で何というでしょう?
正解は、該当なし、です。似た概念がないので、対戦開始時には「Good luck」です。
お互いの健闘を祈るとか、良いゲームにしましょう、といったところでしょうか。

当然ですが、ゲームのルールは言語化されて発表されます。
ということは、使う言語によって表現できる限界があるということです。
冒頭の問いかけはルールではありませんが、ルール上に翻訳困難な概念があれば、同じように言語によって意味が変わることがあり得ます。

XYになるまで問題だった「0枚サーチの扱い」も、同じ問題だったと考えています。
例えばですが、待ち合わせを全員がすっぽかしたとき、日本語では「誰も来なかった。」と言いませんか?
来ない、つまり否定文です。
英語では「Nobody came.」です。0人が来た。肯定文です。
どうでしょうか? 同じことを表すにも、だいぶ表現が違います。
日本語が来るか来ないか、来たなら何人か、を問題としたのに対して、英語では何人来たか、に0を含んでいます。
そもそも、日本語にゼロという概念が馴染みません。
「0」を英語で「ゼロ」と読むところにそれが表れています。日本語では「0=零=れい」です。

このような言語の特性によって、山札を0枚選ぶことへの心理的抵抗に日米で差があったとは考えられないでしょうか?※4
これはあくまでも仮説です。他にも「非公開情報だから」など理屈はつけられますし、海外でもトラッシュのカードを0枚選ぶことはできません。
※4MTGでも0枚選ぶことができるそうです。

ただし、今年のWCS2014ではこういった言語によるルール問題は特にありません。
有名なルール解釈の違いは「前のターンからいるメタモンがへんしんしても、そのターンは進化できない」「トラッシュに4枚プラズマエネルギーがあっても、アクロママシーンを使える」くらいです。
ですが、細かい部分で言語や文化による解釈の違いがあるかもしれません。

言語の問題は日本語英語間だけではなく、例えば英語フランス語間でも起こり得るはずです。
日本と韓国以外では、すべて英語を正とすることで解決しています。
WCSでも例外ではなく、日本語と英語で食い違いがあればすべて英語が優先されるので、注意してください。


散文でお送りしましたが、いかがだったでしょうか?
冒頭にも書いた通り、今回の内容はゲームに直接の影響を与えません。
ですが、せっかく日本以外の場所でゲームをするのなら、背景の違いも感じ取ってほしいと思っています。
あまり深く考える必要はありませんが、心の片隅にでもおいてもらえると嬉しいです。
次回は大会関係に戻って、大会の運営状況やスケジュールについてお話しします。


今回のテーマとは関係ありませんが、トムリンさんが良い記事を書いているので紹介します。
対戦に英語なんて必要ない、というお話。
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201406262239191878/
WCSへ向けた練習の場を紹介します。
今年はGGCやみらチャン杯をはじめとして、多くの非公認大会がWCSのカードプールを使ったイベントを開催しています。
ただ、それらの大会はカードプールを合わせてはいるものの、試合形式はそれぞれの大会に則ったものでした。
今回は、カードプールからマッチ形式、ジャッジングまでWCSに合わせて開催する練習大会を紹介します。


日程:7月5日(土)
場所:池袋
ルール:Best of Three Match 45分 (Swiss)
主催者:例さん

詳細は告知ページをご確認ください。
http://nekoze.diarynote.jp/201406222356496450/


ご本人はWCSへは行かれないのですが、参加者のために練習機会を作ってくれています。
D.C.へ行かれる方は、厚意に甘えてみてはいかがでしょうか。
ちょっとだけですが、ルール面などで私も手伝っています。

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